雨の日
今日も具合が悪い。咳が止らない。
せっかくの休日、しっかり休養をとろう。
遮光カーテンを閉め切って寝てたら、時間が止ったようだった。
いつの間にか雨音が聞こえる。久しぶりの雨だ。
今まで雨が無さすぎで空気が乾燥しすぎて、それがノドに悪いのだから、自分にとっては良い雨だ。
だらしなく起きだして、電気釜で作っておいた粥を食べる。
体調が悪いけど、食欲があるのが救い。食べ散らかして、また布団にもぐりこむ。
嫌な夢ばかり出てきて、脂汗をかいた。
・・・
夜になったようだ。カーテンの隙間から、光が見えなくなった。
冷蔵庫は空っぽ。何か買わなければ食べ物が無い。
外に出られる格好になって、玄関を開けた。昼間よりも雨脚が強くなっているようだ。
こんなことなら昼間に行っておくんだった…
雨の商店街は人通りがほとんど無かった。
一日寝ている間に、世間から取り残されたような気がした。