雪苺娘
JRの有楽町駅の京橋口改札を出たところに、無印良品とKIOSKの間に
挟まれた小さな店がある。
この店には、「耳が聞こえないスタッフです」の旨と、注文するためのタッチパネルがあり、
ナンだナンだ?と気を引かせるものがあるが、フツーに売れているような印象。
障害者の店にある、何となく入りづらいというのが無い。
というか、通りにショーケースが面しているから、KIOSKと同じで店に入るという感じではない。
売られているのは、「雪苺娘」。
雪見大福の大きいやつ、だけども中はアイスじゃなくて、苺とクリームが入っている。
以前に客が手土産として持ってきてくれたものを会社で食べたことがあり、
かなりおいしかった記憶があった。
ただし、外の皮が粉っぽく、机の上が大変なコトになってしまったが…
1個200円と、ワタシにとっては微妙に高い値段設定。
だから、自腹で買ったことは無かったのだが、
今日会社帰りに通りかかると、ショーケースに残り4個だけになっているのが目にとまった。
この4個が売れれば、おそらく閉店だろう。
何にしても最初と最後っていうのは、ちょっとしたワクワク感があるので、
迷わず買ってしまった。衝動買いもいいとこだ。
店員さんは売り切ったということからなのか、かなりニコニコ。
自分も買占め(?)たぞという、しょうもない優越感。
案の定、買ってすぐにシャッターが下ろされてしまった。
ところで、聴覚障害者の店ということだが、タッチパネルを使うまでも無く、
商品や個数を指定することも、代金とお釣りのやり取りも、まったく不自由しない。
障害者の店というと、障害者が作った手作りクッキーなどを障害者の店で売るというのが目立つ。
言ってはナンだが、そのような店に入るのはある種の勇気がいるし、
また、買う人のココロに頼っての商売に映る。採算ベースに乗っているのかもギモン。
「障害者」というのを表に出しすぎるようで、かえって垣根を作っているのだ。
雪苺娘を障害者が作っているかどうかは分からないけど、フツーに旨いものを、
敢えて障害者というのを全面に出さないフツーの店構えで売るほうが、自然な感じでいいと思う。