生藤山

冬休み最後の今日、ハイキングに行ってきた。

場所は、神奈川県藤野町の生藤山(しょうとうさん)。

ガイドブックに、「訪れる人は少なく静かな山歩きを楽しめる」とあったので選んだ。

藤野駅からのバスの本数が無いので、自家用車を利用。

午前9時半に出発し、永福から八王子まで高速に乗り、陣馬自然公園センターには

11時30分に到着。やっぱりクルマは鉄道よりも遅い…。一言断って駐車。

天気も良く暑くもなく、絶好のひだまりハイク日和。さて、出発だ。

和田峠方面に少し歩き、竹の子の里方面への細い車道を行く。山の斜面に茶畑が広がっている。

実にのどかだと思っていると、「ハンターの皆さんこの付近に登山道があります。狩猟に注意…」の

ホーロー看板が出現。流れ弾とか来ないよなぁとちょっと緊張。

「県立鎌沢駐車場」が見えた。重量制限6tだそうだ。何台か停まっている。

やがて右手に平屋の「竹の子の里」が現れた。地元の産品を販売する場所とのことだが、閉まっていた。

分岐に差し掛かり、道標に従い左の道に入る。舗装は続くが急に勾配がきつくなってきた。

延々と舗装道路を歩かされて「県立鎌沢休憩所」が見えてきたので一休み。

神奈川県なにかと「県立」と表示するのが好きなのだな。休憩所からは陣馬高原を一望。

休憩所の隣りの犬小屋の犬(鎖付きで安全)が、ひっきりなしに吠えてうるさいので出発。

すぐに登山口を示す立派な石碑が現れる。やっと舗装から開放され山道に入る。

暗い林の中の道を抜けしばらく行くと、木が散乱しているような場所に出た。不法伐採?

ジグザグの急登が現れ、それが終わると立派な看板。「生藤山桜のプロムナード」とある。

それによると、この辺は桜の名所だったが、近年テングス病という菌に冒され花が咲かない状態で、

菌に強い山桜を植えているという。

名所を維持するのは大変なことだなぁ。

鳥居をくぐり、赤い祠が現れた。道中の無事を祈る。

しばらく行くと、中年夫婦とすれ違った。今日初めて見る登山客だ。

ベンチのある広場に出た。甘草水大明神この先100Mの標識があるので行ってみる。

平坦な道を行き、すぐに水場に出た。パイプからちょろちょろ水が流れている。

水源はバラ線で厳重に保護されている。霊験改たなる場所なので不浄な行為は禁止の札も出ている。

まさか水場で小便などする人はいないと思うけど…非常識な人もいるんだろうか。

3口ほど飲む。甘草水という名前のせいか、なんとなく甘いような感じがした。気のせいか。

1時10分。三国山(標高960M)に到着した。東京・神奈川・山梨の都県境だ。

見晴らしの良い場所だが、眼下にゴルフ場が広がっているのが痛々しい感じ。

三国山から下り、すぐに生藤山への登りに入る。

指導員の腕章をした人とすれ違った。どちらから?という話から始まって、

さっき飲んだ甘草水の話に及ぶと、あれは夏には飲まないほうがいいとのこと。

理由を聞くと、溜まり水のようになってボウフラが湧くからという。

ひと登りで生藤山(標高990M)に到着。三国山からあっという間だ。山頂には防火用水のドラム缶が数本。

山頂を後にし、急な下り。続いて、茅丸(標高1019M)に続く登りに入る。若いカップルとすれ違った。

茅丸は本日のコースの最高地点。1時35分到着。コンビニ弁当で昼飯にする。

雑木林の明るい感じの道を無心にひたすら進む。

霜柱が融けてスリッピーになっている箇所があって、危うくコケて泥だらけになりそうになった。

連行山に到着。八王子だろうか、街並みが広がっているのが見える。

明るい雑木林の道は続く。醍醐丸方面と、和田方面への分岐に差し掛かった。

小用を足したいなぁと思っていたが、すぐそばに「山の神」の石が見えた。これはガマンだ。

和田への下りはふかふかの落ち葉の道から始まっている。

一昨日の岩殿山でも思ったけども、落ち葉に覆われた下りの道はかなり滑りやすい。

ジグザグの道を下っていくと杉林の中に入った。ふかふか落ち葉が消えて嬉しい。

赤い屋根の一軒家が見えてきた。スーパーカブも停まっている。

今までの道よりは歩きやすくなったけども、道は相変わらずの登山道。

よくこんなノーマルなバイクで来れるなぁと思った。一軒家から少し下ると、道は沢沿いに。

頭の中はトイレトイレ…だけども、山の神がチラとかすめてガマン。里に下りれば何とかなるだろう。

人家が見えてきて、道は舗装になった。登山道は終了だ。

間もなく、和田の里体験センター村の家という立派な木造の建物が見えてきた。建物は閉まっているが、

トイレは使える。駆け込むとなんと立派な…ウォシュレットまで付いている。驚いた。

用を足してほっとして、気持ちに余裕を持ちながら車道を歩くと、

間もなく出発地の自然公園センターに到着した。15時35分。

すれ違う人も少ないが、道標はしっかり整備されており安心して歩ける山でした。