荒川河口へ

荒川のサイクリングロードを南下することにした。

と言っても思い立った時間が午後2時。遅すぎだ。

しかし、新荒川大橋から荒川河口までは20キロぐらいだから、

別にムリな距離でもない。

500㏄の伊右衛門のペットボトルをボトルケージにセットして出発。

しかし、すぐに伊右衛門が落下しそうになった。

あれ?と思って調べてみると、伊右衛門のボトルの特殊な形状が悪さをしていることが判明。

胴(?)がくびれているから、ケージへの収まりが悪いのだ。

仕方なくフリースジャケットのポケットに無理やりねじこむ。

新荒川大橋からサイクリングロードに入ると、速そうなヒトたちが結構走っている。

自分もヘルメットにサイクルグローブと、格好だけはそれなりだ。

河川敷はゴルフ・少年野球・サッカー・ラクロスなどさまざまな球技が催されており、

平和な休日の午後だなぁなどとぼんやり走っていると、

時折、サイクリングロードに球が飛んできてハッとする。

小菅の東京拘置所が左岸に見えてきた。ぱっと見は大規模なマンションに見えるけども、

よく見ると窓が塞がれている。

囚われの身のヒトがいる一方で、自分がのどかに自転車を漕いでる。

これが世の中というものかなぁと、よく分からない感慨。

船堀橋を過ぎると、荒川ロックゲートというのがある。

荒川と旧中川を結ぶ閘門だという。両川の水位差が3.1メートルあるので、

船の往来を可能にするために設けたとのこと。

隣の川なのに、こんなに水位差があるとはと素直に驚く。

さらに南下すると、緑色の手押しポンプが草むらの中に見えてきた。

昔の井戸にあるようなポンプだ。

面白そうなので、動かしてみるとちゃんと水が出るが飲用不可。

荒川のサイクリングロードには、「河口から○○キロ」というキロポストが設置されているが、

まもなく、「河口から0キロ」と書かれているのが目に入った。

おぉー、ここが河口かぁと思うが、道はまだまだ先に続いている。

ここから先は海ってことか?

まあ、昔はここから先は本当に海だったのかもしれないけども、

どんどん埋め立てが進んで、海岸線がどんどん沖に向かって行った結果かもしれない。

新砂のリバーステーションで、右岸の道は終わった。なんともさびしい場所だ。

行きがやたらスイスイ来れたなぁ…と思ったら、帰りは向かい風でひどい目にあった。