財布が…

会社帰りに谷根千をぶらついて、何か美味しい和菓子屋でもないかなぁと物色。

ナニゲにかばんをのぞいてみると、財布が無い。

会社に忘れたんだろうか。だったら、和菓子は買えないか。あーあ。

財布の隣でケータイのランプが点滅しているのが見えた。

誰からかメールか着信かなぁと思っていると、見覚えの無い番号で留守電が入っていた。

再生すると…

「○○ケーサツです、財布の落し物が届いてます…」

えーっ!? いつの間に落としたんだろうか。

メッセージによると、本日の忘れ物受け取り時間は過ぎていたが、カードが結構入っていて、

気になって仕方がないので、ケーサツに電話した。

忘れ物係の業務時間は終わっていたが、受付の警察官が親切にも財布の中身を教えてくれた。

盗られているものは無いようで一安心。お金も無事だ。


ケーサツへの電話から、さほど時間を置かず、別の見覚えの無い番号から着信があった。

出てみると、「あの〜、鈴木さん?財布落として大変だったでしょ!?」

私は鈴木さんじゃないんだけども話を聞いてみると、私の財布を拾ってくれた人だった。

「公園でご飯食べてたでしょ!」

あ、思い出した。昼飯を公園で食べているときに、財布が邪魔だったのでベンチに置いたが、

それをそのまま放置してしまったのだった。

お礼を言って電話を切った。

苗字だけは教えてもらったが、いずれ警察で拾い主を教えてもらってキチンとお礼しなきゃ。


しばらくして妙なことに気が付いた。

なんで自分の携帯番号を知っていたんだろう…

財布の中に番号を書いたモノでも入っていたのかな。

そういえば、「暗証番号書いた紙入ってたけど、物騒じゃないの?」とも言ってた。

別にカードの暗証じゃないんだけども、そんなことより、そういうものが入っていることを

知っているってことは、免許やらカードやらも見られたってことだよな。

別にカードそのものが無くても、カード番号と有効期限、それに免許記載の情報があれば、

余裕でインターネットショッピングでカード決済できちゃうし。

カードが盗まれてなくたって、全然安心じゃないってことだ!

急に不安になって、帰宅後カード会社数社に利用停止の申し入れした。


財布の中身が無事でも、一度でも第三者の手に渡ってしまった以上は、全然安心じゃない。

カード社会は便利だけども、一度トラブってしまうと、現金以上に面倒だなぁ…