土浦温泉旅館

土浦温泉旅館の風呂

霞ヶ浦一周サイクリングを無事に終えて、隣の公園でストレッチをした後に,

今晩の宿「土浦温泉旅館」に向かう。

カーナビで場所をセットして行ったものの、土浦市役所のそばで案内終了。

旅館はカゲモカタチも見当たらない。Kのクルマのナビで詳細地図を見て、

何とか場所を把握して改めて出発。カーナビの地図もメーカーによって精度が違うと分かった。


住宅地の中にある土浦温泉旅館に到着。しかし,なんともいえないレトロな建物。

ここだけが明らかに周囲から浮いてしまっている。時間というか時代が止まってしまっているようだ。


この宿のまだ幼い孫娘が宿帳を持って出迎えてくれた。

「ソンナノカンケーネー」を連呼し,ばあちゃんを困らせている。

孫娘に名前を聞くと口をつぐんでしまった。どうやらアヤしいオトナを見分ける能力はあるようだ。

荷物を置きに2階の部屋に向かうが,ところどころタタミがヘコんでいるというか床が抜けているというか,

足裏にタダナラヌものを感じる。うーむレトロだ。

早速風呂場へ行く。フツーの井戸水を沸かしただけのニセ温泉だろうと思っていたら,

茶色く濁ったちゃんとした鉄泉だった。熱くて入れないので水で薄める。

古いながらもきちんと掃除されているし,湯も一番風呂ということで,

サイクリングで疲れたカラダにまことに心地よい。


18時頃、食事の用意がされている1階の部屋に行く。

ここの床面もペコペコと末期的症状を呈している箇所があった。

銀行から融資を受けて建て直しするというテは無いのか…というハナシがKからなされたが,

この宿の若夫婦のダンナはフツーのサラリーマンのような感じがしたから,恐らくそんな予定も無く,

多分ばあちゃんが元気なうちだけだろうなあという気がした。

我々の分しか食事が用意されていないところを見ると客はほかにいないようだった。

肝心の料理は,地元のものを希望と注文していたのに,なんということか,冷めたワカサギのテンプラと

レンコンぐらいしか「地元」を感じさせるものは無い。

地元の料理というのは、「地元の人が普段食べているようなもの」と思われてしまったのだろうか。

少ないネット上の情報では、料理に期待が持てたのになぁ。

ごはんまで宿に合わせたようなレトロなご様子で古米臭がする。いやはや参った。

しかし、ゼータクを言ってる場合じゃない。ばあちゃんがほぼ一人でやってる(と思われる)宿だから、

こうして泊まれるだけでもありがたいのだ。

ま、うなだれてしまうような料理ではあったが,サイクリングして風呂から上がった後だけに,

ビールはたまらない旨さだった。ビールのお陰でトホホ感もチャラになった。

もったいないが大量にごはんを残し2階に戻る。

22時30分頃,Tが何か飲み物は無いかと1階に下りていったちょうどそのときに大きなユレを感じた。

どこかで大地震発生か,また新潟か!?と思ったが震度2程度のものだった。大山鳴動ネズミ一匹。

ここの旅館のこどもたちは、「震度2」をこのように体感しているんだろうなぁ。

もし、震度5とか来たら人類滅亡の危機ぐらいに思ってしまうのではないだろうか。

ところでTは、1階は真っ暗になっていて飲み物を取れる状況ではなかったと言ってムナしく戻ってきた。


朝食は8時から。タマゴ,シャケ,納豆,ノリという、典型的日本旅館の内容だった。

ごはんは相変わらず古米臭がするが,空腹でお代わりしてしまったのがカナシイ。

改めて食事をしている部屋を見回すと,東北の田舎にいるような感じがしてくる。

部屋に戻り,ドラマ「どんど晴れ」の舞台である盛岡を目指して出演者の2人が東京から自転車で

走るというNHKの番組を見る。1日目で日光・霧降高原経由で那須高原までの270キロを行くとか

ムチャなルート設定だった。

9時半頃にその番組が終わったのをシオに宿を出て解散。
 

食事にケチをつけたけども、温泉(日帰り不可)の質は素晴らしいと思うし、

都心からそれほど離れていない場所ながら、ここはどこ?と思わせるような非日常感があるし、

印象深いものがあったことは付け加えておきます。