ラストフレンズのロケ(2)

昨日は、ラストフレンズのロケに行ってきた。

川越駅に午前6時集合のため、始発電車で出発。

早朝であったが、既に陽が昇っており、さらに素晴らしいいい天気。

これはイイコトありそうだと、眠いながらも気分が良い。

ところが途中乗換駅で、小林亜星を極悪にしたようなオッサンが

わざわざという感じで自分に近づいてきて、割り込んで乗車してきた。

乗車してからもこっちをチラチラ見てる。いわゆるインネンとういやつだろうか。

ムシするが、このクソジジイのせいで、さっきまでの良い気分が吹っ飛んだ。

早く降りろと思うが、結局終点の川越までオッサンは乗ってきた。

川越に着いて、ちょっとトイレに寄った後、改札を出ると、

ラスト・フレンズのプラカードを持ったオネエサンが居て、その後にずらっと列が出来てた。

見れば、自分の年齢の半分程度の女子ばかり。学校はどーしたのか。

名前を言って、ロケ地の図と注意事項が書かれた紙をもらう。

小さな青い紙も付いていて、記念品の引換券だという。

やがてオネエサンを先頭にバスへ向かう。いすゞの大型バス数台が停まっていて、

補助席に座る。

30分ほど揺られただろうか。ロケ地の入間川沿いのモトクロス場に到着。

意外にも、サイクリングでしょっちゅう通るところだった。

バスから降ろされ、朝飯としておにぎり2個、タクアン2個、ゆで卵の弁当と

お茶をもらう。バスはどこかに行ってしまった。

ちょっとした広場で説明があり、我々の出番は午前10時半、それまでは自由だという。

あと、3時間30分もある。手持ち無沙汰で、その辺をうろうろする。

天気は良いが、風は強いし早朝の気温は寒いしで、半そで一枚で来たことを後悔する。

エキストラの位置からだいぶ離れたところで撮影をやっていて、みな双眼鏡で見てる。

自分もその方を見てみるが、誰なのかさっぱり分からない。

双眼鏡を持ってくるあたりは、みな大分馴れているんだな。

やがて、キッチンカーのスタッフがやってきて、エキストラの皆さんもお買い求めできますよ

ということを言ってくれた。

キッチンカーは撮影場所に近いところにあるので行ってみる。それでも遠かった。

何も買わないのもなんなので、ソフトクリームを頼んでしまった。寒いのに・・・

こういう時って、一番食べたくないものをつい頼んでしまうクセがある。

再びもとの場所に戻ると、さっきと同じバスが更にエキストラを運んできた。

その後もバスはエキストラを運んできて、結構な人数になっていた。

500人ぐらいいたかもしれない。明らかに小学生の親子連れも居る。

平日なのに、どうなってんだ。

我々は青い紙だったが、後から来た人たちは別の色の紙だったようだ。

やたらヒマな時間が過ぎて、やっと局のスタッフの人が、再び我々を集めて説明した。

江口ヨースケと狩野エイコウを混ぜたような感じの人だったが、別にチャラくもなく、

我々のことを「皆様」と呼んでくれたりして、かなり気遣いのヒトなんだなぁと思った。

青組の皆様は移動して下さいとの、指示に従い移動すると、

メインの場所からは大分離れていた。

遠くのほうで上野樹里らしきヒトが見えるのだけども、天空の城ラピュタ

ムスカ大佐の言葉を借りれば、「ヒトがゴミのようだ」である。小さくて見えない。

と、ワタシの前方に電車で割り込みしてきた極悪亜星を発見した。

エキストラだったんだ。

もしかして、ワタシの持ってきた小道具を見て同じエキストラだと分かって、

わけの分からない対抗意識を燃やしてきたのだろうか。

極悪亜星はワタシと目を合わせてきて、気のせいかもしれないが、

勝ち誇ったような表情を浮かべていた。お前よりも見やすい場所にいるぞ…みたいな。

しかし、撮影場所から遠いなぁ。これじゃあ何がなんだか分からんなぁと思っていると、

再び移動の指示。オッサンよりも前に出てやれと駆けっていくと、やがて、

「ここから前の皆様にはスタンドに上がっていただいて…」との指示が出た。

自分は、「ここから前の皆様」に、ギリギリかかっていた。

ドラマを見てる人には分かるだろうけども、これ以上に無い特等席。

前回ここに来た人曰く、この席はフジテレビクラブのメンバーで当選した人だけが

入れたという。本当かどうかわからないけど。

ところで、例のオッサンはスタンドには座れず、その他大勢の場所に居た。

きょろきょろして、ワタシの姿を見つけ出すと恨めしそうな顔をしている。わははは。

撮影が始まると、自分達は出演者の方を見れるけども、オッサンは出演者のほうを見ては

いけない位置に居て、ますます面白い。

さらに、その他大勢組は、スタッフの指示に従って、あっちこっちに移動させられたけども、

観客席の自分たちは場所移動無し。昼のロケ弁を食べた後でも同じ場所に戻れた。

オッサンは午後はどこか遠い場所に移されていた。入間川で泳いでいるのかもしれない。

しかし、すぐ目の前に出演者たちが居るし、面白すぎたなぁ。

撮影内容は書いてはダメなので伏せる。

ここで見ていることは、ドラマの内容の一部に過ぎないのではあるけども、

登場人物や登場していない人物、また登場人物の状態が分かってしまったわけなので、

その後の話の展開に、ある程度の方向性が付いてしまった。

それに、この撮影は最終回に近いところなので、

一部でもバレたらマズいことこの上無い。

モトクロス場だから、上野樹里は当然居るわけだが、それ以外の登場人物は伏せる。

あ、モトクロス場という設定は公募のときに明らかになっていた。


ところで、上野樹里はテレビでの映りとは違ってキレイだった。

ヤフーの書き込みとか見ると、山田花子に似てるとか言ってるのがあるけども、

どこが山田花子なんだと思った。

顔も小さいし。オーラ出まくりだった。

意外にも背が高かった。170センチ近くあるのではないかと思った。

今日の撮影がハケるときに観客席の方に目を向けてきたけども、大げさではなく、

いままでこれほど真っすぐな目をした人を見たことが無い。やっぱり役者だ。

ただ、同じ観客席で、後に座っていた若い女子たちが、ジュリちゃーんとか、

ジュッチャーンとかルカーとか、きゃあきゃあ喚いていて閉口した。

オトコ嫌〜い、ジュリちゃんがイイ!とか言ってるのもいて、ビビった。

聞くと短大生で、いかに上野樹里のファンかを滔々と話し始めた。

本当に若いコだらけ。自分なんか、明らかにエキストラの年齢構成のバランスを

とるために当選したんだろうと確信した。その点では、極悪亜星と同じか。


撮影の合間に、出演者たちが空き地でモトクロスバイクを乗り回していた。

この人がバイク運転できるんだ、などと驚いた。

上野樹里も撮影時にちょこっとだけども、それなりにバイクを運転していて意外だった。

完全に代役が運転しているのではないことが分かった。


ドラマの制作現場というのは、なかなか大変だと分かった。

同じ場面を何パターンにも撮ったり。角度を変えて撮ったり。

だから、エキストラとは言え、同じ場面撮りでは同じようにやらないと、

絵がつながらないことになるので、お芝居とは無縁では無かった。

スタッフからも考えてやるように指示があって、ただ居ればいいのではないのだった。


夕方になる前に開放されたが、かなり日焼けしてしまった。

肝心の記念品は、ドラマにまつわるものでもなんでもなく、ただのフジテレビのメモ帳だった。

それはさておいても、実に面白い一日だった。

ところで帰り際に、例の極悪小林亜星がいつの間に自分の近くに居た。

またどっかで会いそうで怖くなった。