信州サイクリング

学生時代の友人I氏がルイガノクロスバイクを購入したのを機に、

皆で集まることになった。

町田のT氏をピックアップし、ランクルに自転車を2台積む。

圏央・関越・上信越と全然渋滞無しで、ガソリン高騰の影響を実感する。

13時ちょうどに、集合場所の須坂のI氏邸に到着。

近くのコンビニで昼飯を調達に向かう途中、遅れていたK氏がいつの間に

合流して、総勢7名が揃った。

再びI氏邸に戻り昼飯を食べ、湯田中温泉に向けサイクリングに出発する。

千曲川を渡る橋に差し掛かると、長野電鉄の特急が走ってきた。

昔の小田急ロマンスカーだった。

千曲川の左岸の堤防上の道を下流に向かって走る。

特にサイクリングロードとして整備されておらず、地元のクルマが結構

通りかかる。向かい風なのでクルマの音が聞こえず少々危ない。

リンゴ畑が広がるが、I氏曰く台風などで増水すると泥水を被って

パーになってしまうことがあるとの由。

やがて国道18号に入る。

浅野の交差点で国道117号に入る。北陸新幹線の工事現場がすぐそばだった。

これまで道のりは平坦だったが、起伏が出てきた。

が、皆のんびりペースなので、特に大変というわけではない。

千曲川と分かれて県道29号に入り、中野方面に向かう。

路肩が余り広くなく、しかもおかしな具合に波打っていて走りにくい。

大型車の通行も多いので、ヒヤヒヤする。

ローソンで一時休憩。天気が良いけど、暑くてかなわない。

国道292号を湯田中温泉方面に進む。ダラダラとした登りが現れた。

前方には志賀の山並みが迫る。山の上には夏の雲。

山と渓谷の表紙になりそうな風景だ。

何となく、自分にとって今年の夏は終わったなぁという気になる。

登りきったところにトンネルがあり、小休止。日陰が涼しい。

湯田中温泉には16時頃到着。長野電鉄の駅前で休憩。

なかなかレトロな駅だなぁと思ってたら、保存されている旧駅舎であり、

現駅舎は線路を挟んで反対側にあった。

駅前には日帰り温泉施設「楓の湯」と無料の足湯がある。

自転車を駅前に止め、温泉街をぶらぶらと歩く。

なかなかヒマな街だが、夜になれば少しは賑やかになるのだろうか。

スナックなどもあんまり無いような気がした。

湯組公会堂の建物の1Fに共同浴場があったが、カギがかかっていた。

地元専用なのだろうか。ダメもとで近くの店に行き温泉に入りたい旨を

言うと、カギがある別の店に行って貸し出してくれた。

マナーが悪い客が居て、カギを掛けるようになったとのことだった。

こじんまりとした風呂だったが、清潔でしかも掛け流しと申し分無い。

日焼けのせいもあって最初熱かったが、じき馴れた。

さっぱりして共同浴場を出る。

すっかり夕方ではあるが、夏の日は長くまだまだ明るい。

湯田中からの戻りは、下り&追い風と実に快適。

中野からは国道403号を小布施に向かう。以前クルマで来たことがあるが、

町の中心部は昔の街並みを残したような景観を形成していていい感じだ。

ただ18時近い時刻だったためか、土産モノ屋はことごとく閉まっていた。

僅かな観光客と、ノラネコが2匹居るだけであった。

小布施堂という栗菓子屋に入り、栗アイスを食べる。

おしゃれな店で、むさくるしいサイクリストが入っていいものやらと逡巡してしまうが

夕方で客が殆ど居ないのでまあいいのだろう。

小布施堂の脇の小径に入ると投句箱があった。一句適当なのをヒネッている間、

ほかの人たちは結構先に進んでしまっていた。

再び国道403号を行き、須坂のI氏邸に戻る。おおよそ49キロの道のりだった。

あちこち寄り道できたし、のんびりペースだし、このくらいの距離が自転車散歩には

丁度良いのだろう。

2台のクルマに分乗し、日帰り温泉施設で汗を流す。入場料400円は極めて良心的。

その後、I氏邸近くの「食いしん坊太郎」という居酒屋で下車。

ドライバーのA氏とI氏はI氏邸にクルマを置いてきたが、この店は飲酒運転対策として

一晩駐車場にクルマを置けるようになっていたので、わざわざ行かなくても良かったか。

サイクリングの程よい疲れと風呂上りのノドの渇きが相まって、ビールの旨いこと。

怒涛のように次から次へとつまみを注文して、7人で一人当たり4000円は安かった。