留守番
会社に来てみると、ガランとしてほとんど人が居なかった。
休日出勤はしたことないけど、ちょうどそんな感じだった。
一瞬休みだったっけ?と錯覚したけど、今日は社葬で、
社員のほとんどが手伝いに行ってるのだった。
課に一人ずつ留守番要員が残っていて、自分もその居残り組の一人だった。
私は昨日会社を休んでいて詳細は分からなかったが、どうやら、手伝い組の人たちは
もっと早く会社にきて、既に出発してたらしい。寒いところゴクローサン。
最初は、しばらく電話に追いまくられ、何で自分たちばっかり!とか思っていたけど、
次第に電話の本数も少なくなり、オフィスに静寂が訪れた。
そういえば、目の前の目障りな連中もいなけりゃ、資料作成を命じる上司も居ない。
おまけに、何となく空気がきれいな気がした。
自分のペースで邪魔されず、淡々と仕事をすることが出来た。これはいい!
いつもこうならいいのに。
何時に戻るか分からないという話だったけど、結局3時過ぎに手伝い組が帰ってきた。
とたんに、線香の香りが・・・
それよりも、人が増えたせいで空気が澱んだ感じになって、オフィスの雰囲気まで悪く
なったような気がした。
律儀に帰ってこなくて良かったのに!