つくばりんりんロード サイクリング

桜井館

今日は学生時代の友人と3人でサイクリングに行ってきた。

サイクリングといっても距離は40キロ余りだから、たいした距離じゃない。

ランクルに自転車1台そのまま放り込んで、朝10時に筑波駅跡に集合。

筑波駅といっても、つくばエクスプレスの「つくば駅」ではなく、

その昔、土浦から岩瀬まで結んでいた関東鉄道筑波線(筑波鉄道)の筑波駅だ。

今、筑波線の跡はほぼ全線、つくばりんりんロードというサイクリングコースになっている。

そして、筑波駅の跡はサイクリングコースで筑波休憩所になっている。

筑波休憩所から岩瀬までは以前走ったことがある。今回は逆に土浦方面の往復だから全線走破だ。

出発前に、友人の一人のところに、サイクリングの中年夫婦がやってきた。

自分と別の友人の安物自転車と違い、それなりの自転車だから興味をひいたのだろう。

その夫婦は雑誌「サライ」を持ってて、何とその表紙を飾っていた。

どおりで、その辺の疲れたオッサンオバサンとは違っていたと思っていた。

夫婦と別れを告げ、出発。

軽い追い風で、自転車は極めて快調に進む。元鉄道路線だから、立体交差も多く信号はほとんど無い。

途中、プラットホームの跡をいくつか通過。本格的な電車ごっこいう気分。

あっという間に、最初の休憩所、藤沢休憩所に到着。ここも駅の跡だ。駅前には小さな商店が一軒。

次いで、虫掛休憩所に到着。駅前には蓮根畑が広がる。土浦は全国でも有名な蓮根の生産地。

虫掛からしばらくすると、これまでののどかな田園風景から土浦市街に入り、初めて信号が出現。

途中、川を渡るところで、案内図が方角的に逆に表示されているせいで、分かりづらいところがあったが、

無事りんりんロードの終点、土浦に到着。休憩所も何も無く、ここが終点?という感じ。

筑波を出発して1時間程度だった。

土浦駅前の「きらら館」という観光土産物店に立ち寄る。干芋、蓮根甘納豆、干納豆、豆菓子を購入。

当然だが、全部地元のもの。土浦なんて東京の通勤圏で特に何も無いところと思っていたが、

意外なほど特産品があった。

観光船に乗るために、駅から霞ヶ浦の土浦港へ移動。自転車で数分の距離。

最初お目当てのところではない観光船乗り場に行ってしまった。

「あっちの3倍は遠くに行くよ」とか「ジェットフォイルだよ」とか、

一生懸命な営業トークをしてきた。値段的にはそう変わらなかったが、結局やめた。

そこからほんの僅かの距離で、当初予定の観光船乗り場に到着。

出航までの間、昼飯をここの乗り場併設の「ランデブー」という店で食べた。ラーメン530円。

どこにでもある観光地のラーメンだったが、「焦がしねぎ」が入っていたのが意外。

時間が来てきっぷ売り場へ。前に並んでいたオッサン二人組が、ゴールド免許だと割引なんでしょ

とか窓口氏に言ってるが、財布から取り出した免許はブルー。笑いを抑えるのに苦労した。

自分達は、ホームページで「合言葉はやよい丸」と言うと割引になるのを知ってたので、

それで割り引いてもらった。

しかし、窓口に行方不明者のポスターが貼ってあり、その人の名前が「やよい」さん。

観光船の名前も「やよい丸」とは全然違う「ホワイトアイリス」だし、なんか微妙…

出航前に、係員がパン屑のカモメのえさをくれた。こういう無料サービスってのはいい。

マイナーな観光スポットにしては、かなりの乗客を乗せて出航。結構なスピードだ。

鳥はエサをくれることを知ってるのか、最初から最後まで相当数が船にまとわりついてきた。

30分ほどの航行で元の土浦港に戻ってきた。正直、霞ヶ浦の広さが実感できないコースで、

最初のジェットフォイルの方が良かったのかなぁと思った。

船ですっかり体が冷えてしまったので、ランデブーに戻り、ホットミルク160円。

14時半頃出発。りんりんロードで元の筑波休憩所へ。帰りもなぜか追い風。

最後だけ筑波颪に吹かれて、かなりキビシイ向かい風になったが、1時間もしないで戻ってきた。

車で今晩の宿、真壁町の「伝正寺温泉 桜井館」へ向かう。筑波休憩所から15キロ程度北だ。

桜井館は、掛け流しの温泉がウリというが、今まで聞いたことが無い。

到着してみると、雑然とした雰囲気で、まあお世辞にもきれいな宿とは言えない。

しかし、老夫婦のアットホームな応対は好印象だ。

アットホームとは言っても、馴れ馴れしいのとは違い、適度な距離を保ちつつという感じで落ち着ける。

くねくねと廊下を進み、案内された部屋にはコタツがあった。

さっそく風呂へ行く。源泉温度は低くボイラーで加熱しているが、掛け流しには間違いなかった。

ただ、出てくるお湯がかなり熱く、水で薄めながらにしないと大変だ。

風呂上りでしばらくゴロゴロして、夕食。

もともとの品数も多いが、頼んであった特別料理のアンコウ鍋で満腹。

ビールも1人1本頼んだが、サイクリングの疲れもあってか、ほろ酔い加減になり、

非常にシアワセな気分でフトンにもぐりこんだのであった。