下北沢

屋台風(?)バー

昨日はムカツク「笑笑」の後、下北沢に飲みに行った。

昨日はというよりも、結局オールになってしまったから、昨日から今日に

かけてというのが正しい。

下北沢…クルマで通過したことは何度かあるけど、

わざわざ電車で行って飲むというのは初めて。

後輩がよく行っているとのことで、自分もそれに便乗というわけだ。

下北沢には、21時半ころ到着。

下北沢に限らず、小田急の駅全般に感じられることだけど、駅前がせせこましい。

商店街とは反対の方へ行き、小さな劇場を通り過ぎる。場末のストリップ劇場かと思ったけど、

後で、本多劇場という名前が知られたところということを知った。

こんなところに飲み屋があるのかと思うくらいに歩いて、目的の屋台風バーに到着。

写真も撮ったが電気の光で、電飾看板に書かれていた内容が飛んでしまい、残念ながら店名知らず。

6人も入ればもう一杯という店内は温かみがあって、さっきの笑笑でクサクサした気分も和んだ。

とりあえずワインを注文。どうせだからボトルを入れたが2500円とリーズナブル。

マスター曰く「悪魔のワイン」というチリワインのこと。美味しさゆえに蔵が盗人に

入られまくっていたので、わざと悪魔のワインという名前を付けたのが由来らしい。

しばらく居ると、若者が「いいですか?」と入ってきた。誰かに似てると思った。

思い出した、昔、電波少年に出てたチューヤンだ。こっちが、おしゃれでかっこいいけど。

一言二言しゃべってみてピンときたが、話してみると最近まで引き籠っていたとのこと。

最後にはお薬手帳を出してきてくれたが、なかなかハイレベルな薬が並んでいたようだった。

彼は穏やかだったが、測り知れない何かを負っているんだろう。

店は、常連がちょこっと顔を出したり、すぐ別の店に行ったりしていた。

マスター曰く、「バーホッピング」という。要は、はしご酒のことか?

ヒゲを生やした、長髪のオシャレな男が入ってきた。業界っぽい感じがしたが、

アパレル関係のデザイナーをしているとのこと。

驚いたのは、マスターもそのアパレル氏も、私と同じ34歳ということ。

まったく若い。違う人生を歩んでいるからということもあるが、彼らが住んでいた場所には、

違う時間の流れがあるんじゃないかと思った。

そういや、60近いオッサンも出入りしていたが、はっきり言って若かった。

下北って、そういう街なんだろうか。

遅くなって、22歳ぐらいの女の子2人が入ってきた。アパレルとフラワーショップ関係。

丸の内のOLとは全然違う人たちだなぁと思った。

いろいろ話しているうちに、終電の時間が過ぎた。しまった!

最初のうちは、自分と違う世界の人と話せて興味深いものがあったが、

それなりの時間一緒にいると、波長の違いを感じ始めてきて、ちょっと苦痛になってきた。

で、そろそろ帰ろうかとしてたのに、朝までどうしようと思った。

後輩はワインが効いたのか、女の子の一人とふらふらとどこかに消えてしまった。

いつまでも戻ってこないので、みんながキョーカイに行ったんじゃないの?と言った。

キョーカイ?

自分も心配だったので、他の人の後に付いていくと、そこは世田谷教会。

みんな勝手知ったかのように、教会の中へ。へぇ教会って夜も空いてるんだ。

こりゃ野宿にいいかもと思っていると、後輩が呆けた顔をして椅子に座り込んでいる。

しばらく横になっていて気分も回復したようで、店に戻る。

60近いオッサンが足取り怪しく入ってきた。飲みすぎだ!。しばらく女の子の一人に

絡んでいたが、椅子からひっくりかえりそうになって、ヨロヨロ出て行った。

椅子はひっくりかえりそうになった時のチカラで、脚が壊れてしまった。

更に遅くなり、40過ぎのオッサンが入ってきた。ウンチクが延々続き、アパレル氏と

意気投合している。自分にとっては、どうでもいい話ばかり。

チューヤン君は、みんなの会話をだまって聞いてるが、なんか安心した感じでいる。

自分は眠いし、なんとなく居心地が悪いしで、あくびばかり。

新聞配達のバイクの音が聞こえてきた。朝が近い。開放の時も近い!

妙にまぶしい朝日を感じながら、下北沢の駅で皆と別れたが、どっと疲れが出た。

考えてみると、自分が無理に下北沢の彼らに合わせようとしたのが、疲れの原因だったんだろう。

街自体の雰囲気は悪くないので、また、後輩に頼んで行ってみたいなとは思うが、

今度は無理に合わせないようにして、それに終電前に帰ることにしよう。