浜松町から台場

台場砲台跡

天気も良いのでお出かけした。

浜松町で下車して東京タワーまで行こうと思っていたが,気が変わって,

日の出桟橋のほうに行くことにした。

浜松町といえば,モノレールへの接続駅。いつも,羽田空港に行くときの乗り換えに利用

するばかりで,この駅で下車というのは余り無い。

南口改札を出て,地上数メートル上の,連絡通路を延々と歩く。

屋根があるので雨の日でも問題ない。

このまま桟橋まで空中散歩が続くのかなと思っていると,東芝ビルのそばで通路は終わって

しまった。

標識に従い日の出桟橋に向かうが,なんかおかしな気配を感じ振り返ると,にやにやした

太った大男が,視線が定まらないながらも,こっちを見ながら付いて来ているではないか!

本当は何かしたいんだろうけども,いまいちふんぎりがつかない,爆発寸前といった風情。

歩みを遅くしてヤツを先に行かせる。ヤツはチラチラとこっちを振り返ってみてる。

早く消えろと思っていると,ヤツも日の出桟橋に向かって行くではないか。

日の出桟橋が血なまぐさいことになるのは勘弁だと思い,方針変更。

レインボーブリッジに向けて歩みを進める。

車道を見ると,何で?と思うほど大渋滞。我々の歩きのスピードよりもノロノロだ。

レインボーブリッジが渋滞になるのは分かるけど…と思っていると,

しばらくしてレインボーブリッジ工事中,車線規制の案内が出てきた。クルマで来なくてよかった。

レインボーブリッジは,歩いて渡ることが出来る。

以前はカネを取っていたが,最近は無料になった。

ただし自転車通行禁止なので,そのための見張りの係員は居る。

人件費はかかっているが,通行料金は無料にするという…東京都も太っ腹になったものだ。

橋の歩道はノースルートとサウスルートの2つがある。

ノースルートは芝浦から台場方面に向かって左側となるが,

左側通行ゆえに,車が背後から迫ってくるというあんまり精神的によろしく無い状況に

陥ると懸念されるので,南側ルートを行く。芝浦アンカレイジをエレベータで7階へ。

どんどん高度を上げて行き到着するとレインボープロムナードがはじまる。

南側ルートは「世界の童話コース」という名前も付けられており,ところどころに,プレートが

掲示されている。と言っても話が載っているわけではなくて,イラストだけ。

「ながぐつをはいたネコ」とか出てきたけど,どんな話だったっけ?

プロムナードは,飛び降り防止のためか,これでもかとばかりに,金網で仕切られている。

それでも,ところどころビューポイントが用意されてて,隙間から金網越しではない景色が

望める。

海抜50メートルだったか60メートルだったか忘れたけど,余りの高さに,海面を見ると,

ちょっと恐怖心を覚える。

レインボーブリッジはつり橋のためか,大型トラックが通るとちょっと揺れた。

プロムナードはカップルやら自称カメラマンみたいな人が時々通る。人通りは多くない。

ゆりかもめ」とかクルマのドライバーから,たまに視線を感じる。

橋の中央を越えて,台場アンカレイジを過ぎると,つり橋部分は終わり。

無人島ならぬ第六台場が大きく見えてきた。

江戸時代,黒船来襲に備え,砲台を設置した人工島が「台場」の由来だが,

今は第六台場と第三台場の2つが残るのみ。第六台場は,陸続きではなく,上陸禁止なので,

危害を加える存在が居ないことからか,鳥のねぐらになっているようだ。

気持ち悪いくらいに鳥がたむろしている。

更に進むと,第三台場が大きく見えてくる。ここは,地続きで公園になっている。

ほどなくして,ノースルートと合流して,レインボープロムナードは終点となった。

せっかくなので第三台場に行ってみる。

驚いたのが,その広さ。よくもこれだけの島を人工的に作ったなぁ。

砲台の跡とか,弾薬庫らしい跡が残っているが,カップルやら犬連れの人たちは

過去の歴史など関係ない風情で,極めて平和に歩いている。自分もその一人だけど。

対岸には,フジテレビとかデックス東京ビーチが見えて,なかなかのロケーションだ。

夜間出入り禁止など標識は無かったから,多分夜も入れるんだろうけども,

夏の夜などはカップルたちによって,トンデモナイコトが行われているのだろうなと

想像してしまった。

第三台場を出て,砂浜沿いに,デックスへ向かう。

遊泳禁止なんて出てるけど,誰もこんな変なにおいのする海で泳がないだろう。

打ち寄せる波も無く極めて静かなビーチで散歩には良いのだが,

クラゲがやたら打ち上がっているのは気持ちが悪くて閉口した。