能・狂言鑑賞入門

能面

「能鑑賞入門」「狂言鑑賞入門」

なんと、マニアックなDVDだろうか。

ツタヤあたりで置いてあるのを見たことが無い。

図書館で借りてきたヤツだが、そろそろ返さないとマズイので見てみた。

意外に面白かった。

「入門」と言うだけあって、基本的なことが分かりやすく説明されている。

能は室町時代観阿弥世阿弥親子により完成した日本の演劇。

幕府の庇護を受けてきた。明治維新で廃れる危機を迎えるが、何とか持ち直し今に至る。

笛・太鼓・大鼓・小鼓などの楽器担当と地謡(じうたい)という声楽担当、

そしてシテという主役、ワキという脇役から成り、いわば日本のミュージカル。

というような説明だったと思う。

演奏は独特だ。聞きやすい音楽に慣れてしまった耳には、とてもリズムが取れない。

ある意味ラップだ。

ワキは現実の男性をあらわすので能面は付けない。と言っていたが、

すると、面をつけているシテは現実では無いモノをあらわすのであろうか?

DVDには「安達原」の作品が収められていた。

こどもの頃本で読んだ、「安達ケ原の鬼婆」だ。

鬼婆役がシテで面をつけていた。山伏役はワキで面はつけてない。

鬼婆役は現実の人間ではないから、面をつけているのだろうな。

話の内容やら、様式美などについての解説が多く、非常に分かりやすく見ることが出来た。

能は室町時代の言葉で演じられているから、今聞いても何言ってんだか分からないけど、

解説さえあれば、結構面白いものかもしれない。