水菜

水菜

−水菜−

いつからだろう。

この葉モノ野菜はスーパーや八百屋ばかりでなく、

レストランで出されるサラダなどに、当たり前の顔をして登場するようになった。

こどもの頃は、見たことも聞いたことも無かった。


出始めて最初のころは、同じような野菜で「ミブ菜」というのも出回っていた気がする。

ミズ菜よりも葉っぱが丸いような感じだが、最近は余り見ない。


水菜は、火を通さなくても食べることが出来る。しゃきしゃきした食感が特徴的だ。

八百屋では、普通に一袋100円くらいで売られている。

だから、レストランのサラダが山盛りになって出されていても、水菜の含有率が高いと

原価が知れるようで、あんまり嬉しくない。

サラダじゃなくても、付け合せの野菜としてよく見かける。

カサを増やすには持ってこいだし、見栄えもそれなりにまとまるし、

何より安いから、店にとっても好都合なのだろう。


そもそも水菜とは何かを調べたら、京野菜の一つだということが分かった。

「京」

頭に「京」がつくと途端に、高級な、雅な、はんなりとした、格式のある、なにやら有難いもののように感じる。

京料理京菓子、京町屋、京細工、京麩、京煎餅、京納豆、京豆腐、京揚げ、京羊羹、京織物、京扇子、京焼…

調べたら「京」が付くものがいろいろ出てきたが、「京」の有無で、イメージが違うな。


水菜は安いので、あんまりありがたみが分からないけれども、

手軽に「京」を味合わせてくれる、エライ野菜なのかもしれないな。