マリオン

マリオンのラーメン

金曜の夜の友達との飲みの帰りに、東十条の東京ラーメン「マリオン」に

ふらふらと立ち寄り、ラーメン一杯580円を食したものの、

かつての味はどこへやら、期待ハズレでがっかりだった。

しかし、酔った上でのこともあり、ひょっとして味覚が鈍磨していたこともあろうと

思い、本日しらふにて再食するに至った。

再食などと言うコトバは聞いたことが無いが、いいのだ。

雨降りの月曜で、さほど客も居ないだろうと思っていたが、

店内は常連客と思しき人たちで結構混んでいた。

席へつくなり、「ラーメン!」と力強く注文。

ビールも飲みたかったが、ガマン、ガマン…

隣りの席のオバサン3人組みは、なにやらアルコールを飲みながら、だべっている。

ラーメン屋に来ているんだから、ラーメン食べなさいよ。

店内をキョロキョロ見回すと、以前には無かったであろう、「こだわって」いるような

焼酎が何銘柄も鎮座しているのが見えた。

おを?

いつから、ここはラーメン居酒屋とでも言うのか、そういう店になってしまったのだろうか。

前は、ビールか日本酒ぐらいしか無かったと思ったけど…

また、ここのラーメン屋を賞賛するような雑誌の切抜きが、カベにぺたぺた貼られているのも見えた。

これも、前は無かったよなぁ…

さて、ラーメンの登場。

結論、酔ったときでも、そうでないときでも、同じ味がした。

あっさりながらも深みのあるスープから深みが失われ、麺もごわごわした感じになり、

チャーシューがかろうじて往年の旨さを物語るのみ。

言ってはなんだが、業務用のラーメンスープに一手間だけ加えたようなもの。

要は、普通のラーメンなのだ。

レベル的には、創業昭和29年とか言ってる「幸楽苑」の290円のやつと同じ。

当然味は違うけども…

おばさん3人組が、新たに芋焼酎「くじら」を氷多めで頼みつつ、楽しげに語らっているのを横目に、

納得しないものを感じながら店を後にした。

焼酎にこだわるのもいいけど、ラーメンの味のにこそ、こだわりをお願いしたい。