ワーキングプア

ブルーシートの家

この前の日曜のNHK特集でやってた、

ワーキングプア

働く貧困層

仕事はあるのに、働いてるのに、生活保護のレベルにも満たない暮らし。

正確な数は分からないものの、こういう状況におかれている人たちが、

急激に増えているという。日本の全世帯の10分の1とも言われているようだ。

番組では、都会の独身30代、田舎の商店街の自営業の老人、

都会の50代の2人の子持ち、農村部の大家族と、いろんなケースを取り上げていた。

都市部の若者の例でいえば、30未満ならば、

フリーターで軽く食いつないでいくことはできようが、

30過ぎたころから、次第に年齢制限にひっかかってきて、

職にありつくのが困難になってきて、にっちもさっちもいかなくなる。

バイト情報誌が溢れかえり、ケータイでも簡単にバイト探しができる現在、

若年層の非正規雇用の人口が急増しているが、その行く先は地獄の一丁目

帰る実家も無ければ、転がり込める家もなければ、ホームレスだ。

正社員でなく、専門的なスキルもなく30を超えることのオソロシさ。

ワタシも、おいそれとは、今の仕事を辞めるわけにはいかない。


リストラ解雇前は年収600万だった50代の男性。

妻とは死別し、二人のこどもを抱える。貯金は使い果たした。

ガソリンスタンドのアルバイトを3軒掛け持ちしているが、月収は18万円程度。

食っていくだけで精一杯。このままでは、こどもを大学までやれない。


秋田の地方都市の商店街で仕立て屋を営む老人の場合。

昨年仕立てた服はたったの2着。もっぱら、お直しで僅かな収入を得ているが、

1ケ月1万円もいかず、税金も払えない。

更にアルツハイマーで入院している妻も抱え、国民年金は全部そこにつぎ込まれる。

追い討ちをかけるように、介護保険料の増額の通知がくる。

生活保護の申請をしようにも、妻の葬儀代のために絶対に手放したくない

100万円の貯金を取り崩さない限りは無理。


非常に暗い話だけども、このような世帯が急拡大していくと、

遅かれ早かれ、社会そのものが立ち行かなくなるだろう。

全ては自己責任と言うのは簡単だ。

ワーキングプアまでいってしまったら、敗者復活すらままならない現実がある。

この先、一部の金持ちと大部分の貧乏という二極化が進んでいくのは間違いないだろうが、

「大部分の貧乏」であっても、将来に希望が見える世の中であってほしい。

ニュースでは景気回復などと言っているが、なんか空々しい限りだ。