東京食肉市場まつり

ナントカフェアとか、カントカまつりみたいなイベントモノ(ただし無料に限る)にはヨワイ。

今日は、品川駅そばの「東京都中央卸売市場食肉市場」で「東京食肉市場まつり」が開催される

情報を入手しさっそく行ってみた。

まつりとかフェアときたら、やはり試食だ。

「食肉まつり」に行って試食も無しでは、スーパーで牛肉のパックを眺めているだけに等しいぐらい

ムナシイのだ。

品川駅を出ると、さっそく「食肉まつり」のカンバンを持った係員が立っていて、かなりやる気のある

イベントだなという印象を抱く。

会場に着くと、かなり賑わっている。

どれ試食は…と、みると、コの字型にくねくねとした行列が目に入った。

試食は時間制となっていて、その開始に合わせての行列になっているわけだ。

試食は4箇所あったけども、どれもこれも大行列で、早くもやる気が無くなった。

大行列の果てに、これっぽっち!?という結末も予想され、それではやりきれないものがある。

休日のイベントだからある程度の混雑は予想していたけども、

無料の試食じゃなくて、500円しないくらいの値段設定でやれば、

こんなことにならないだろうにと思う。

試食はあきらめ、別に目をやると、ヒマそうなコーナーがあった。クイズに全問正解で賞品がもらえる

とあるので、早速行ってみた。

すると、本当は別の場所の展示物を見なければ回答できないような設問なんだけども、

係員が説明がてら答を教えてくれた。

ついでに賞品は石鹸だということも教えてくれて、品川まで来てニクも食えず、石鹸1コで終わりかよ…

と、がっかりきた。

せっかく来たので、他にも見ようと思って冷蔵倉庫のような建物に入ると、

パック入りの牛肉が売られていて、大勢の客が覗き込んでいる。

とちぎ和牛の旨そうなのが売られていた。安いということだけども、元々の値段が高いので手が伸びない。

これ以上見ても仕方が無いので、賞品引き換え場所であるセンタービル6階に向かう。

ここでは、BSEについてとか、食肉のブランド、革ができるまでなど、食肉をとりまく内容が

分かりやすく展示されていた。

いろいろあったけども、最後の展示物である「差別」にかかわるものが目をひいた。

品川の食肉市場では、牛や豚を殺して(屠畜)食肉に加工する業務も行っているけども、

こうした業務に携わる人を「えた」などと呼び、差別する動きが今でもあるとのことだ。

市場に送られてきた嫌がらせの手紙がそのまま展示されていた。まったく許せない内容だった。

当たり前のことだけども、牧場の牛や豚が、いきなりスーパーのパック入りに化けるわけじゃない。

実際には目をそむけたくなるだろうけども、生体を殺すプロセスは避けられないわけだ。

だいたい、食べるということは、「他の命をいただくこと」だということぐらい分かりきったことなのに、

差別するヤローは一体どういう料簡でこんな手紙よこしてくるんだろうか。

試食は無しだったのは残念だけども、こういう内容を知って、考えさせられるまつりだった。