高尾山②

レジャーシートを広げて昼ごはん。

ケーブルカーでの観光客も大勢来ていて、かなり賑わっている。

多分、ケーブル観光組と登山組では、山頂における意識のズレは相当なモノがあるだろう。

ケーブル組のチラチラとした視線を感じつつの昼ごはんというのは、

見世物じゃないぞ!とヒトコト申し述べたくなる気分になる。

隣のグループは、鍋物と酒で盛り上がって、楽しそうだ。

高尾山ぐらいのラクな山なら、そうした準備をしてきても、たいした苦にはならないだろう。

昼飯後は、もっと先まで行ってみようということになった。

高尾山の山頂付近の見事な紅葉を眺めながら、階段を降りていく。

また、帰りはここを登り返さなきゃならないんだよなぁ…

やがて、「ここから奥高尾」という看板が出てきた。

「奥高尾」?

高尾山頂からそんなに離れてないのに、随分お手軽な「奥」だ。奥秩父のような奥っぽさが感じられない。

途中、いくつかのアップダウンを繰り返しながら、小仏城山に到着。

高尾山よりもこっちのほうが、人は少ないし、広々しているし、眺めがいいような気がする。

時間が合うならば、ゴミゴミした高尾山よりもこっちで昼食をとるのが良いと思った。

山頂には大きな茶店が一軒あるが、人数の割りには明らかに過剰と思える机とイスが気になった。

相模湖の眺めも得られた。距離を見ると、高尾山口駅に戻るよりも、相模湖駅のほうが近いようだ。

相変わらず天気はいいけども、少々曇っているせいか、残念ながら富士山は見えなかった。

記念のバッチを買って、小休止。

茶店の「熱燗」と「おでん」に食指が動くが、ガマン。

ノラ猫(?)が一匹いた。逃げないので、しばらく構って遊ぶ。

再び、高尾山に向け歩く。

大したことはないけども、結構アップダウンがあってから、イヤだなと思っていたところ、

巻き道があることが判明し、他の人は置いといて、一緒に居た人とそっちへ行く。

携帯があるから何とかなると思うのか、団体行動もへったくれも無いが、

巻き道効果は抜群で、「奥高尾」の看板のところまでラクに戻ることが出来た。

再び高尾山頂に立つと、昼食時以上の混雑。

帰りは、4号路。ケーブルカーの山頂駅へ向かうルートだ。

山頂直下の急坂を下りると、ピンヒールを履いた女性が前方に見えた。

ヒールには落ち葉が何枚か刺さっている。歩きづらそうで、なんか可哀想だ。

こんなところに連れてきた彼氏は…と見ると、案の定バカ面。

しばらく平坦な道が続き、やがて吊り橋に出る。

しっかりした造りで、吊り橋特有のスリルとか一切無し。

やがて、木の根がタコの口っぽいカタチになっている「たこ杉」に到着。

いつの間にか舗装道路になってる。

ビアマウントというビアホールが見えた。今は寒い時期だけども、夏は最高だろうと思う。

ケーブルカー及びリフト乗り場周辺に到着。この辺の紅葉も見事だ。

これまで見てきたことから考えると、高尾山は、麓、山頂、ケーブルカー山頂駅というように、

要所要所に紅葉スポットが点在し、全山紅葉というわけではないようだ。

何となく、人為的なモノを感じてしまう。

ひたすら舗装道路を歩き、ケーブルカーの麓の駅に到着。まだ暗くなる前で良かった。

土産物屋で、ふかしたてのまんじゅうを買った。比較的厚い皮で個人的には好きだ。

再び京王線で新宿に戻る。車内の暖房が、やや疲れた身には心地良く寝てしまった。

その後は、なぜか赤羽に移動し、打ち上げの飲みへと突入するのでありました。