架線切断

いつもの朝の通勤。

駅の階段を下りている途中に目に入った、電光掲示板のメッセージ。

宇都宮線高崎線停電で運転見合わせ」

お気の毒さま…だけど、こっちは京浜東北線だから大丈夫!

今からだと会社の机には始業10分前か、などと思いながら電車を待つ。

・・・

5分経っても、電車が来ない。

そういや、さっきから反対側ホームの大宮行き電車も停車したまま。

事故かなぁ。でもそうならば、ホームは人人人でごった返しているよなぁ。

ウーム…と思っていると、構内放送が。

北浦和で線路内人立ち入りのため、安全確認が取れるまで運転見合わせ」

まったく、最近多いよ、「線路内人立ち入り」ってヤツが。

というか、最近JRがこの言葉を作り出して、こりゃ便利と使うようになったのかもしれない。

ともかく、この線路内氏をつまみ出せば、まもなく運転再開になるに違いない・・・

しかし、「運転再開の見込みは立ってません。振替輸送をご利用ください…」との放送が流れてきた。


こういう場合非常に悩む。

振替輸送を利用しているうちに、もとの京浜東北が運転再開すると、結局そのまま待っていたほうが

所要時間が短くて済むことになるケースが結構あるのだ。

と言って、じーっと待っていても運転再開しないままだと、結局振替輸送を使ったほうが良かったと

いうことになる。

一種の賭けだ。

いつも、会社に行かないで済むならそれがいいなぁなどと思っているくせに、

こういう時に、早く着くのがどちらなのか気にするのは矛盾だけども。


結局振替輸送に賭けることにした。

振替乗車票をもらうべく戻ると、改札の外側には入場規制で足止めを食っている客が

ゴマンと見えた。

改札の内側に、振替票を持った駅員が現れたが、ババアどもが順番無視で、いっせいに群がった。

駅員は押さないでくださ〜い!と叫んでいる。まったくババア全開の振る舞いは見苦しい限りだ。

まるでアマゾン川のピラニアに襲われたかのような怒涛のイキオイで、振替票は消えてしまった。

事務所に戻り再び振替票を手にした駅員はババア攻撃を恐れてか、改札の外側に行ってしまった。


何とか振替票を2枚入手し、国際興業のバスで川口元郷まで移動。

ギュー詰めバスはなかなか発車しない。発車時刻まであと5分などとノンキなこと言ってる。

ようやく発車すると、京浜東北の大船行きが入線してきたのが見えた。

これだよ、毎度のパターンだ。

でも、いまさらバスを下りるのもシャクだからこのまま行くことにする。

渋滞・信号待ちで、ほとんど歩きと変わらない所要時間で、バスは川口元郷駅に到着。

川口元郷駅も振替の客でごった返している。9時1分発の電車に乗った。

すでに、会社の始業時間を過ぎている。


どこかの駅で、「時間調整です」のアナウンスが流れてきて、2分ぐらい停車した。

さらにほかの駅でも時間調整があった。

もう、どうにでもなれ感が出てきた。


有楽町には9時40分ごろ着いた。

あれほど大勢いた振替の客は、いろんな駅に散らばってしまったようで、

有楽町で振替票を出して出場した客は、周りにはいなかった。


帰宅してニュースを見たら、架線切断が今回の原因。

線路内人立ち入りの真相は、線路上でストップした電車から客を下ろして、

最寄り駅まで線路内を歩かせていたのであり、フトドキモノの仕業ではなかったようだ。