三浦半島サイクリング

城ヶ島公園にて

三浦半島までサイクリングに行ってきた。

昨日は台風の荒天で家でくすぶっていたのだが、今日は大変いい天気。

くすぶっているのはもったいない。

早朝の出発、のつもりでいたのだが寝坊してしまった。9時に川口を出発。


第一京浜を走ると、大森の手前で道路左側にちょっとした林っぽいような場所があり、

もしやと思って立ち寄ると、「鈴が森刑場跡」だった。10時15分。

前回東京湾一周の時にもこの傍を通りかかったのだが、それとは気づかずに通過

してしまったのだ。ただ走っていると気が付かないかもしれない。

すぐ隣の大経寺の人だろうか、落ち葉の掃き掃除をしていた。

私は、別に線香を上げにきたわけでもなく、明らかに冷やかしのサイクリストという風情なので、

何しに来た!みたいな視線が突き刺さってきた(ような気がした)

比較的オープンな雰囲気の刑場跡を見てまわると、

意外に小さな佇まいで、火炙台と磔台があまり間隔を置かずに並んでいる。

これでは恐らく磔と火炙りの同時進行というのは無かっただろう。

案内板には、「八百屋お七を初め…処刑されたのである」などと書かれている。

「…のである」という言葉遣いが、この場所を重々しいものにしている感じ。

ところで、よく「こだわり」のラーメン屋などで見かけるのに、

炙チャーシューなんてのがあって、旨そうだななどと思っていたのだけど、

火炙台などというのを見ると、とたんに「炙」という字が不気味なものになってしまった。

第一京浜は交通量が多いが、ほぼ平坦なので走りやすい。

サイクリストの集団を追い抜く。信号が多い道路なので、赤信号で追いつかれたらなんか

気まずいなぁと思っていたが、追いついてこなくて一安心。

しかし、人の目を気にしながらの行動が多いな。

11時25分に、横浜中華街到着。横須賀で海軍カレーを食べようと思っているので、中華街の

ハデな門を見るだけにして出発したが、肉まんぐらい食べておけばよかった。

R16へ行くルートが分からなくなり、適当に走っているとR357に出た。

三浦にはクルマで何度も行ってるから地図を持たずに来たが、ちょっと失敗だったか。

そのままR357を南下すると、八景島海の公園の分岐に差し掛かった。

海の公園…なんか記憶にあるのだが、まあいいやとそのまま直進すると、

八景島シーパラダイスの駐車場にぶつかってしまい道は終わった。

また戻るのかぁとがっかりしていると、マリーナへ向かう道があり、

更に八景島駅へ行く歩行者専用の橋を渡ると、横須賀方面の標識が見えてきてほっとする。

海の公園の脇を通ってしばらく行くと、森で覆われた小さな島が見えてくる。

「野島」だ。

野島へ渡る橋は前から工事中なのだが、歩行者・自転車は渡れることが分かったので、

行くことにした。適当に走ると、野島公園に出た。12時34分。

公園入り口には、「パンノオト」という小さなパン屋があった。

何となく旨そうな雰囲気を漂わせていたので買っていくことにしたが、前の若い夫婦の客が

店のヒトと話しこんでいる。時折チラとこっちを見るのだが、相変わらず店のヒトと話している。

様子を見てると馴染み客のようだ。

会話に聞き耳を立てていると、イギリスで買ったナンタラとか、イタリアのどうのとか、

パンとは関係のない話に花を咲かせている。スノビッシュな会話の内容とともに、

後ろで人を待たせているということにこれっぽっちも配慮をしない態度に次第に腹が立ってきた。

店の人も、「お決まりでしたらご注文を承ります」ぐらい一声かけやがれってんだ。

スノッブヤローは10分ぐらい話し込んだ後、大した買い物もしないで、ハラに一物を抱えてそうな

ニコヤカな笑顔で店を後にしていった。バーロ。

私は、「焼きカレーパン」と「ピザパン(正しい名前忘れた)」を注文した。

野島公園に入る。なんだか旧日本軍と関係のありそうな雰囲気を漂わせている島だ。

バーベキューコーナーにはたくさんのグループがいていい匂いをさせている。

海岸のそばまで行き、パンの包みを開けた。

ピザもカレーパンも冷め切ってて、あの10分の待ち時間は何だったんだと改めて憤慨。

天然酵母が謳い文句だったが、それほどのものでもなかった。

ま、あの前の客のせいで不味くなったということもあろうから、いずれ再来することにしよう。

気分の悪いまま自転車に戻ると、いきなりハチが2匹飛んできてアセる。

そばにいた公園関係者の話では、アシナガバチだというがもっと大型な感じがした。

トンネルをいくつか抜けて、R16に出て横須賀に入る。

もう時間が無いので、海軍カレーはヤメ。予定していた観音崎の訪問もヤメて、久里浜に向かう。

久里浜の夫婦橋で右折するとアップダウンの後に、道は三浦海岸沿いになった。

クルマで来るといつも渋滞するのだが今日も渋滞だ。抜かされたクルマをどんどん抜き返す。

三浦海岸の交差点で三崎方面に右折する。「剱崎」を経由するつもりだったが時間が無い。

また登りが現れ、登りきると一面畑ののどかな風景が広がった。

三浦半島の先端に「城ヶ島」という島があるので、そこに行くことにする。

島には「城ヶ島大橋」という有料橋を渡るのだが自転車は無料だった。

橋は結構高いところを通るので、なかなかの眺めだ。

橋を渡ってまもなく、城ヶ島公園に行く分岐が現れる。ちょっとした急坂があるが、公園に行く。

公園入り口は駐車場でクルマだとカネがかかるが、自転車はフリーパス。

ロードレーサーの人たちがたむろっていた。

公園に自転車を乗り入れ、先のほうまで行く。以前にクルマで来たときよりもノラネコの数が

増えている気がした。14時29分。城ヶ島公園の先端に到着。

メーターを見たら、ここまでで105.6キロになっていた。帰りが不安になってくる。

公園を出ると、自転車乗り入れ禁止の表示があった。やってしまった。

時間が無いが、ついでに城ヶ島灯台の方にも行ってみた。遠くに富士山がきれいに見えるが、

写真には上手く写らなかった。

14時50分になってしまった。本格的にアセってくる。

城ヶ島大橋を戻る。三崎では、全国うまいもの祭りみたいなのをやっているようだったがパス。

もと来た道を帰ろうかなと思ったが、半島の反対側を通ることにした。

R134を逗子・鎌倉方面に進路をとる。道路は大渋滞だ。

道路は海から離れているが、大楠山が見えてしばらくして、海岸沿いの道になった。

相模湾に面して、江ノ島や富士山を望み眺めが良い。

飲み物を買うべく長者ヶ崎で一休み。飲み物だけの予定だったが、レストハウス

「おいしいラーメン」という文字があるのに気が付き、急に食べたくなって注文。

このレストハウスは素晴らしい眺望なのだが、

ラーメンは可も無く不可もなくという平凡なもので、あまり素晴らしくなかった。

まあ、いずれにしてもいい休息になったことには違いない。

16時に出発すると、すぐに葉山御用邸

ここから逗子・池子を経由して六浦でR16に合流するルートをとったが、

それなりにアップダウンがあり、ペースダウン。

ラーメンでダブついたハラの重さも悪材料だったかもしれない。

R16を走り、みなとみらいには17時30分到着。もう真っ暗だ。

行きの時間を考えると、川口・横浜間は2時間30分だから、

帰宅は20時と予想する。

みなとみらいは夜景がキレイだ。観覧車でも撮ろうかと思ったら、電池切れになってしまった。

肝心なときに使えないデジカメだ。

第一京浜、日比谷通りを経て会社の前に着いたときには、ほっとした。

ゆっくり走ったって、ここからは一時間で帰れるのだ。

白山通りで、妙に挑んでくるようなおかしな中年のオッサンの自転車に遭遇した。

オッサンを抜いても赤信号で止まっている間に、オッサンは信号無視で自分を抜くという展開だったが、

千石に至る緩い登り坂で引き離す。

オッサンとくだらない競争などをしていたせいか、家の2キロぐらい前になって、

急に足に力が入らなくなった。あわてて持ってきたミカンを食べる。

パワーダウンしてから食べたって遅いのだが、ミカンを食べている間の休憩が良かったのか、

ちゃんと走れるようになった。目論見どおり20時ちょうどに帰宅した。

三浦は景色もいいし、1泊だったらもっと余裕のある行動をとれただろう。

本日の走行距離203.8キロ。最高速度52.3キロ。