GIANT ESCAPE R3

今まで使っていたクロスバイクが、かなりボロい状態になってしまった。

買ってから5年ぐらい経っただろうか、屋外保管のせいで全体にサビが浮いていた。

また、かなり前からドロヨケを固定するネジが外れてて、走行中にぶらぶらしてた。

2万円ちょっとで買った安物だったが、値段のワリにはまともなヤツで、

普段使いには不都合は無く、100キロ離れた実家まで帰ったりしたこともあった。

フロントギアはシングルだったが、リアにはメガレンジという大減速のギアがあり、

20%超の急勾配の登りでも対応できた。

こんなにも持ったのも、アヤしいメイドインチャイナではなく、日本製だったからだろうと思う。

確かヨコタサイクルというメーカのものだったが、調べたら昨年倒産していた。

会社は無くなったが自転車は走る…何となく世の無常を感じてしまった。


しかし昨日ぶつかって転んだはずみに、左側のブレーキレバーがもげてしまった。

友達から譲ってもらったサイドミラーもどこかに吹っ飛んでしまった。

痛い思いをしたが、ブレーキの修理代を考えると財布まで痛い。

これまでもホイルやシフタなどの交換、その他諸修理でカネがかかっていたが、

ここで直せば今までの修理代の累計が購入金額を超えてしまいそうだ。

もう延命措置はやめることにした。


代替の自転車を買おうと思い立ち、近所のバイシクルセオというプロショップに行った。

その店で買ったものでは無いツーリング用のJAMIS AURORAを所有しているのだが、

メンテを依頼するといつも感じが良い対応をしてくれるので、買うならここと決めていた。

さほど広くない店内だが、いろいろ自転車が並んでいる。

売価44,000円のクロスバイクに目が止まる。

デザインがイイとかじゃなくて、10万円以上の自転車が居並ぶなかで、安さが目立ったのだ。

ジャイアントというメーカーのESCAPE R3という。

ジャイアントかぁ…

私は、ジャイアンツがキラいだ。ドラえもんジャイアンはいじめっ子だし。

要はメーカー名が気に食わないのだが、他に手頃な値段のが無い。

とりあえずまたがってサイズをみてもらうと、ちょうど良い。

ショップの人曰く、街乗りには悪くない自転車とのこと。

ハンドルバーの幅が広いと言うと、カットしてくれるというのでこれに決めた。

白とシルバーがあったが、早々盗まれたくないので、地味なシルバーにした。

ワイヤ錠と、スピードメータも追加する。


処分してもらうボロいクロスバイクと引き換えに乗って帰ると実に軽い。

タイヤサイズがAURORAと同じ700×28Cであり、クロスバイクにしては細いからだろうか。

持ち上げてみたらAURORAよりも軽い。

ドロヨケやキャリアを付けたAURORAと、それらが無いESCAPE R3とでは、

単純に重量比較できないが正直驚いた。

荒川サイクリングロードを羽根倉橋まで行ってみる。

強い向かい風だが、ペダリングのパワーがダイレクトに伝わる感じがしてあまりキツく感じない。

うーむ、なかなか良いではないか。

やはり軽いせいなのか。

これは、AURORAよりも走りそうだと思ってしまった。

帰りは一般道経由。

マンホールの蓋や舗装の掘り返しなどの小さな段差が結構現れるが、

そのたびにゴツゴツとストレートに衝撃が伝わってくる。

AURORAでは気にならない路面の荒れが非常に気になる。

前のボロいクロスバイクのほうがまだソフトライドだ。

サイクリングロードでは気づかなかったが、どうやら乗り心地はよろしくない。

30キロちょっとの距離でこの印象だからAURORAよりも走るというのは撤回だ。

フロントのブレーキレバーの引きしろが甘い感じがしたので、再びセオへ行き調整してもらう。

ついでに乗り心地がゴツゴツすると言うと、アルミフレームだからとのこと。

アルミは固いとは良く聞くけども、これほどとは思わなかった。

と同時に、クロモリのAURORAの乗り心地の良さが改めて分かった。

今回は値段以外のことはあまり考えずに買ってしまったが、これからは材質にも注目せねば。

乗り心地にはケチをつけたが、やはりこの値段でこの軽さは魅力だから、

まあ、いい買い物だったのだろう。

帰宅後、ジャイアントのサイトを見たら、重量は10.9キロだった。

やはり軽かったのだ。