南房総サイクリング②

花畑の花

翌朝は寒さで結構早い時間に目覚めた。コイン式のエアコンに100円を入れる。

しかし、コイン式のエアコンとは…なかなか上手い商売をしている。

昨晩から300円はつぎ込んでいる。

窓の外を見るが、雲のせいで水平線からの日の出を拝むことはかなわなかった。

朝飯には、昨晩の伊勢海老でダシをとった味噌汁が出されたが、

K氏から臭み消しのネギが入ってないと指摘。

確かにネギはあったほうが良いだろう。

まあ、ほかの干物などはおいしかったと思う。

ところで、汁には伊勢海老の半身が入っていたが、伊勢海老は2尾あったので、

3人で1.5尾分しか入ってないことになる。残りの半身はどこに消えたのだろうかと

少しばかり気になった。

チェックアウトし、目の前の海岸に行く。

季節外れの海岸は、おびただしい海草類や洗剤の容器などが打ち上げられ、

お世辞にもきれいとは言えず、余り見る価値が無いと思った。

まぁ、菜の花、シュロ、アロエなどで飾り立てられているリゾートチックなエリアこそが

一部であって、これが南房総の素顔なのだろうなぁ。

8時40分頃宿で解散し、T氏のクルマで帰路につく。

宿でもらったポピーの花摘みチケットを持って、指定された花畑へ行く。

ビニールハウスの受付に行くと、オッサンが出てきて、

「あぁ、この券ね。100円分値引きになっから…」と言ってきた。

ん、値引きだけ? このチケットで花摘み出来ないの?と聞いたら、

そのとき初めて、ポピーが10本摘めると言ってきた。

まったく、最初からポピー10本摘めるか、100円値引きと言いなさい!

油断もスキもない…

オッサンは、我々が乗ってきたクルマを見て、

「オメーら、昨日も来なかったか?」と聞いてきた。

なぬ! オメーら、ですと!? 

いくらヤンキーな店員でも、こんなお言葉を客に投げつけるなんてあり得ない。

ムッとしたが、待てよ…「オメーら」などと言われるということは、

「オメーら、昨日やって来て花畑荒らしていったべ!コノヤロウ!」などという展開に

なるのではとT氏も私も危惧してしまい、それはイカンと思い、

「人違いですよ」などとやや浮ついた感じで答えた。

しかし、この超素朴なオッサンは、似た色のクルマが来てたなぁというだけの

意味で言っただけだと知った。脅かすな、オメーラ爺!

まだつぼみの状態のポピーを適当に10本摘むと、

オバサンたちが紙に包んでくれたが、

帰ってから包装そほどくと、スポーツ新聞のエロ記事面1ページと

女性モノの下着通販雑誌の1ページが使われていて、かなりアセる。

昨日サザエを食いそびれた魚っちんぐ千倉に立ち寄る。

が、開店したばかりの時間で、サザエのつぼ焼きはまだ準備中だった。

ミカンの入荷もまだだった。昨日のうちに買っておけば良かった…

その後、鴨川の亀田総合病院の見学。と言っても、病院ロビーをうろつくだけ。

巨大なリゾートホテルみたいだった。

帰路もアクアラインを通るが、うみほたるはパス。

武蔵小杉のガソリンスタンドで下ろしてもらい、自転車を組み立て川口まで走る。

田園調布の高級住宅街で道に迷い、ウロウロしてしまう。

パトカーなんか現れたら、一発で職質され、「あの、んとえと…」などと言っている

うちに、署までご同行なんて展開になるかもしれなかったが、無事に大通りに出られた。

その後、自由が丘、三軒茶屋、山手通りを通り15時過ぎに帰宅した。