ボートで花見

会社帰りに千鳥が淵に花見に行った。

今朝のニュースでは満開とのことで、更に今日からライトアップが始まるのだ。

半蔵門から大妻女子のそばを通り、千鳥が淵の入り口に来ると予想通り空いていた。

進んでいくと、ライトアップされた満開の桜が見え出した。

千鳥が淵のように、樹下から上方に光を当てるやり方は、ライトアップとしては正解だと思う。

よくありがちなのは、延々と連なる提灯による照明。これは全然桜を美しく彩らないのだ。

豪華絢爛といった眺めを堪能しつつ歩いていくと、ポツポツきだした。

やがて、ボート乗り場に着いた。例年、花見の季節では1時間待ち当たり前の人気の場所だが、

なぜか待ちゼロ。これは千載一遇のチャンス。

一度で良いから、満開の桜を千鳥が淵の水面から眺めて見たかったのだ。

30分800円のチケットを購入。ちょっと高いと思ったが、まぁいいや。

乗り場に行くと、手漕ぎボートしかなかった。

うーむ。白鳥の脚漕ぎボートしか乗ったことがないが、なんとかなるだろうと思い切って乗る。

オールを前後に動かすとボートは前後に動くだけで、ちっとも進まない。

おぉそうだ。いったん漕いだら、オールを水面から出して、また漕げばいいのだと気づく。

しかし、今度は方向が定まらず次々にボートに衝突。ひんしゅくのオトナ買いだ。

やっとの思いで抜け出すと、こんどは雨がザーザーと本格的になってきた。

ボート乗り場からは、雨のせいで新規客はとらないとの放送が流れてきた。

すでに対岸まで来てしまったので、戻るのに一苦労。

おまけに、水面近くまで枝垂れている桜に激突。いてて。

さらに同じところをくるくる廻ったりして、一生帰れないのではないかと不安になる。

それでもなんとか操船要領をつかんで、ほうほうの体で船着場に戻る。すっかり濡れ鼠。

陸に上がると、相当注目を浴びていたような感じがした。

今度はヒマな公園で練習してから来よう…